2018/05/08

栗拾い2 料理編

 友人といった栗拾いで調子に乗って10キロも栗を拾ってきたわけですが、家に帰って栗を洗っている段階で早くも後悔。袋から出してみると、なんと大きなバケツに2杯分もあったのです。その日は一晩水につけておいて、翌日鬼皮むきを始めました。鬼皮ごと冷蔵庫で数日間保存しておくと甘みが増すようなのですが、私はその間に栗の中にいる虫が出てきたり、卵から孵化して増えてしまうのが怖かったので、すぐに鬼皮を剥くことにしました。
 下の写真のように栗のお尻の部分から包丁で切り込みを入れて引き剥くのですが、水につけて鬼皮が柔らかくなっているとはいえ鬼皮は硬いし、中の渋皮を傷つけないように慎重に剥かなければならないので、それはそれは大変な作業でした。康祐の協力も得て、夕方から始めて二人で夜中まで剥き続けました。後半は後先考えずに10キロも栗を拾ってきた事をひたすら後悔。。。一緒に行った友人は誰の助けも借りずに剥くというのに13キロも拾っていました。しかも日数はかかっても剥ききっていました(ただただ尊敬します)。でも同じ作業を集中して黙々と続けるのも楽しいものですね(時間が経った今だから言える)。



 鬼皮剥きが終わって、いよいよ料理していきます。まずはフライパンでゆっくり火を通してローストしてみました。少し塩を振ると栗の甘みが強く感じられて美味です。でも、冷めたら固くなって皮が剥きづらくなりました。


 そして定番の栗ご飯。ほくほくで美味しかったです。余った栗ご飯を塩おにぎりにしておいて、次の日に食べたのも美味しかった〜。


 そして渋皮煮。鬼皮を剥き終わった段階で、栗を渋皮に傷が付いているものと付いていないものに選別し、傷のないものは全て渋皮煮にしました。500ミリリットルの瓶に6個分できました。慎重に煮たつもりですが、煮ている間に渋皮が破けて煮崩れてしまったものが何個かあったので煮汁が濁ってしまいました。残念!!でも味は最高です。


 渋皮煮で煮崩れてしまった栗を使ってマロンペーストを作り、巨大モンブランもどきケーキを作りました。ケーキの間には渋皮煮の栗もゴロゴロ入れました。贅沢な一品です。


 同じマロンペーストを使ってシュークリームも作りました。ホイップした生クリームとの下に写真では見えないのですが、マロンペーストを入れてあります。


 そして次、これなんだと思いますか?
 実は渋皮を剥いた栗を一つ一つガーゼに包んだものなんです。なんだかてるてる坊主みたいで可愛らしいですが、これはマロングラッセを作る前に栗が煮崩れないように下準備したものなんです。栗の中で特に大きいものだけをマロングラッセ用に取り分け、栗を傷つけないようにナイフや竹串を使って慎重に渋皮を剥きました。これが今回の栗の作業の中で一番大変でした。でも栗が綺麗に剥けた時の達成感は病みつきになりそうでした。全部で80個近く剥いたでしょうか。

途中でガーゼが足りなくなり、不織布で代用したものも混じってます。
仕上がりはどちらも同じでした。

 そしてガーゼに包んだ栗を下ゆでした後、砂糖水につけたまま鍋の中で1日置き、翌日鍋を日にかけて砂糖水を温めたらさらに砂糖を加えて溶かしを4〜5日繰り返してどんどん砂糖の濃度を上げていきました。最終的に冷めた時に砂糖水の表面や栗の周りに砂糖の結晶ができるようになったら完成です。手間のかかる一品でした。売られているマロングラッセが高いのも納得がいきました。


 完成です!ツヤツヤしていて綺麗!!食べるのが勿体無いと言いながら早速お味見しました。途中で煮崩れてしまったものもありましたが(10個ほど)、初めての挑戦にしては良く出来たのではないかと思います(自画自賛)。職場の人にもお裾分けをしたら、喜んでくれました。「また作ってね〜。」と言われたけど、しばらくは無理かも。。。きっと来年の栗のシーズンには、あの手間のかかる工程の辛さも忘れて作るのでしょう。
 下の写真は、マロングラッセを煮た砂糖水を大学芋のタレとして使ったものです。砂糖水に栗の香りが残っているし、マロングラッセの仕上げに入れてラム酒の香りもあるので、大学芋というよりは上品なサツマイモのお菓子といった感じでした。
 この砂糖水も瓶詰めにして保存してあります。お菓子を作る時の甘味付けるのに使ったり、紅茶に入れて飲んでも美味しいです。


 この他に写真を撮る前に冷凍してしまったので写真がないのですが、栗の甘露煮も作りました。近いうちに栗きんとんを作ってみたいと思ってます。とにかく、栗づくしの1ヶ月でした。

2018/05/07

栗拾い

 もう1ヶ月も前のことになりますが、友人と栗拾いに行ってきました。オークランドの栗の旬は3月から4月にかけてになりますので、まさに旬真っ盛りでした。子供の頃、近所の山に行って栗拾いをした事がありましたが、ニュージーランドに来てから初めての栗拾い。楽しみで仕方がありませんでした。
 一緒に行った友人はニュージーで何度か栗拾いをした事があり、まずはオークランドの北部のSilverdaleという場所の近くにある彼女のお勧めの栗拾いスポットに行ってみたのですが、そこは個人のお宅の敷地にあり残念なことにそのお家の方が留守だったため、栗を拾う事が出来ませんでした。二年前まではスーパーのレジ袋一袋分を5ドルで拾わせてくれていたようなのですが、現在は一般の人に開放してくださっているのかもわかりませんでした。でもお家の裏にはまだ広い栗林が残っていました。
 気をとり直して、今度はオークランドの南部の町ClevedonにあるChestnut Charliesという栗拾い農場を目指しました。その農場は一般の人に栗拾いのために開放されている場所で(ウェブサイトもFacebookもあります)、入り口で受付の方から拾った栗を入れるためのバケツを借り、帰りに採った栗を計量してその分の支払いをするシステムでした。1キロで3ドルでした。スーパーで売ってる栗の値段が1キロあたり6ドルでしたので、栗拾いを楽しんだ上に半額で購入することができたというわけです。しかも採れたての新鮮です。今年はもう栗拾いのシーズンは終わってしまいましたが、Facebookで農場の開園日と閉園日をお知らせしてくれていました。
 バケツは貸してくれましたが、持ち帰り用の袋とバケツは自分で用意してきてねとFacebookには書いてあったので、用意していった方が良さそうです。栗のイガが痛いので厚手の手袋とトング、頑丈な靴(普通の布のスニーカーだと殻を足で開く時にイガが足に突き刺さってきます。)を用意していくことをお勧めします。


 農場の栗の木が思ったより小さかったので、農場に入った時は沢山栗を拾えるのか心配になりましたが、一つ一つの木に沢山実ってました。



 地面の上にはこんなに沢山の栗のイガが落ちていて、一つ一つ中身が入っているか確かめていくのが楽しくて仕方がありませんでした。風が吹くと上からイガが落ちてくることがあるので、当たらないように要注意です。当たると結構痛いです。


 中身が入っているイガを見つけたら、足で踏むように殻を開いて中の実を取り出します。時々超特大な栗の実が出てくることがあるので、その特大を引き当てる嬉しさが癖になって拾いだしたらなかなか止められませんでした。後半は大きな実の入っているイガを剥く前に見分けることが出来るようになりました(その能力他でいつ使うんだ?)。バケツが満タンになっても更に拾い続けて、最後に計量してみたらなんと10キロ!!もちろん全部お買い上げです。あー楽しかった!!


 ふとこの日に人を入れてなかった隣の農園を見ると、そこに羊が放たれていました。私たちが栗拾いをした農園も人を入れていない間に羊を放牧していたようで、栗のイガに混じって羊の糞も沢山落ちていました。栗拾いの際は羊の糞を踏まないように気をつけましょう。


 Clevedonといえば、我が家で時々牡蠣を買っている牡蠣の養殖場があります。栗拾いの後はそこまで少し足を伸ばして牡蠣を買い、牡蠣屋さんの庭に設置されているベンチで牡蠣を食べてきました。海の幸に山の幸、贅沢な1日となりました。